Amazon.com, Inc.(アマゾン・ドット・コム・インク)は、アメリカ合衆国・ワシントン州シアトルに本拠を構える多国籍テクノロジー企業、並びに同社が運営するECサイトの名称である。 同社は電子商取引、クラウドコンピューティング、デジタルストリーミング、AI開発に重点を置くアメリカ合衆国の主要 59キロバイト (7,346 語) - 2020年11月1日 (日) 12:40 |
ゲームのオンラインマルチプレイにおけるマッチングシステムについて、Amazonが独自技術を特許として申請していたことが明らかになった。内容としては、有害であると判断されたプレイヤー同士をマッチングさせる仕組みになるという。海外メディアGamesIndustry.bizなどが報じている。
Amazonは「Behavior-aware Player Selection for Multiplayer Electronic Games」と題した技術を、2017年12月に米国特許商標庁に出願。今年10月20日になって特許技術として承認された。当該書類の中でAmazonは、まず現在のオンラインマルチプレイゲームの状況として、プレイヤーは自身に近いランク/スキルのプレイヤーとマッチングする仕組みになっていると紹介。ただ、この場合は馴染みのないプレイヤーと一緒にプレイすることとなり、こうしたアプローチではプレイヤー同士が関係を深めることは難しく、さらにチームとして協力し合う方法を学ぶことを避ける可能性にも繋がっていると指摘している。
自身に近いランク/スキルのプレイヤーとマッチングすることは、一般的には好まれていることだろう。ただAmazonは、そうしたシステムはランク/スキルがプレイヤーの楽しみを左右する主な、あるいは唯一の要素であると想定していると述べる。そして、実際のところプレイヤーの楽しみは、一緒にプレイするプレイヤーの行動に大きく依存している可能性があるとしている。
こうした前提のもとAmazonは、ほかのプレイヤーの楽しみが削がれる要因として、侮辱的な言葉を発するなど望ましくない行動をおこなうプレイヤーの存在を挙げる。これらのプレイヤーはToxic(有害)であると表現され、特に近年はよく耳にするようになった。そしてAmazonは、有害なプレイヤーに対処するために「すべての有害プレイヤーを隔離」する技術を提案。有害であると判断されたプレイヤーは、同じく有害とされたプレイヤーとしか一緒にプレイできない。逆にいうと、一般のプレイヤーは有害プレイヤーとマッチングしなくなり、楽しいゲーム体験に繋がるということのようだ。
もっとも、ひとことに有害といっても明確な定義があるわけではなく、この点はAmazonも認めている。そこで同社は、プレイヤーが自身が受け入れられないと考える、ほかのプレイヤーの態度などをあらかじめ選択し、それに基づいてプレイヤーをグループ化する仕組みを提唱。例としては、先述した侮辱的な言葉のほか、試合途中で切断してしまうプレイヤーも挙げられている。
似た仕組みを採用するタイトルとしては、荒らしプレイヤーを専用サーバーに隔離している『EverQuest II』や、チート容疑者を隔離する措置をとる『Call of Duty: Warzone』『Call of Duty: Modern Warfare』などいくつか存在する。ただAmazonの技術では、どのような行為を有害と感じるかという定義を各プレイヤーが設定した上で、マッチングから誰を排除するのかを判定していることが特徴だといえる。
https://automaton-media.com/articles/newsjp/20201104-142211/