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みんな厳しいな…mj
1 鳥獣戯画 ★ :2022/11/03(木) 22:34:51.16ID:aFg5z4dR
リアルサウンド2022.11.03 18:00のざわよしのり
フジテレビの深夜アニメ専門枠「ノイタミナ」で、目下『うる星やつら』が放送中だ。原作は高橋留美子が描いた同名漫画で、1978年から1987年まで約9年に渡って雑誌連載された。宇宙から来た押しかけ女房のラムと、軽薄かつ浮気性な諸星あたるを中心に様々なキャラクターが入り乱れるコメディ作品として、連載期間中の1981年にはテレビアニメ化。以後、数々の劇場用長編とオリジナルビデオアニメも制作されたアニメ版は、初代チーフディレクターを務めた押井守監督のフィルモグラフィーとして重要な位置づけになっている。そんな『うる星やつら』が再アニメ化!という情報が2022年1月に解禁され、高橋留美子ファンや1981年のアニメ版を知る世代からは、驚きと喜びの声が挙がったのだ。
1981年放送の『うる星やつら』(以下、81年版と表記)は、現在のようにキャラクターの絵柄が平均的に統一される総作画監督制のアニメではなかったので、各話ごとに担当する作画監督や担当パート毎のアニメーターの個性が画面に強く出るのが特徴だった。これは本作のみに限った話ではなく、1980~90年代のテレビアニメの大半が、アニメーターの絵の癖がそのまま本編に反映されていたのだ。トラブルメーカーの二枚目キャラ・面堂終太郎の登場回「面堂はトラブルとともに!」(放送第14回)で、面堂のスカイダイビングシーンでメリハリの利いたハイレベルな作画がクローズアップされ、同シーンを担当したアニメーター・山下将仁にアニメファンの注目が集まることとなった。このように突出したシーンや、個性的なキャラ作画を通して、それぞれのアニメーターが月刊アニメ誌で特集されるのも、当時のアニメの楽しみ方のひとつだったのだ。
81年版は、それまでのギャグアニメよりもハイテンポ、ハイテンションで、もともと原作が持つポテンシャルの高さも相まって、あっという間に大人気アニメと化し、放送開始の翌々年に初の劇場版『うる星やつら オンリー・ユー』(1983年)、その翌年には劇場第2作『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』(1984年)が公開された。『ビューティフル・ドリーマー』で描かれる、夢か現実か?と不可思議な世界観で展開する物語は、押井守監督のその後の作品群の原点ともいえる作風で、今なお高い評価を得ている。81年度版はチーフディレクターやシリーズ構成担当、制作スタジオの変更を交えながらも5年間にわたる放送を成し遂げた。オープニング&エンディングのタイトルバックを手がけた南家こうじや、キャラクターデザインの高田明美、アニメーターの森山雄治、西島克彦、土器手司などは、このアニメを通じてアニメファンに広く知られたと言っても過言ではないだろう。南家こうじは既にNHK『みんなのうた』で知る人ぞ知るアニメーターではあったが、81年版『うる星やつら』のヒットから、『スプーンおばさん』(1983年)、『あんみつ姫』(1986年)などのオープニングアニメを次々と制作するようになった。
さて、2022年度版の『うる星やつら』だが、ブラウン管テレビ、ラジカセ、ダイヤル式の黒電話といった小道具が出てくるところから、舞台設定は原作が発表された1980年代として描かれているようだ。一方でオープニングタイトルでは、あたるがスマートフォンを使っていて、他のキャラクターが両手にサイリウムを持ってオーバーに踊る“オタ芸”を見せるなど、2022年の今に合わせたポップな映像に仕上げている。
現代的な文化をオープニングで描きながら、本編は(今の目で見て)レトロで懐かしい80年代としている辺りにスタッフのこだわりが見て取れる。一新されたキャスト陣は、81年度版の雰囲気を踏襲したかのような声質の人が起用されており、ラム役の上坂すみれ、あたる役の神谷浩史ともども好感が持てる。
現代的な文化をオープニングで描きながら、本編は(今の目で見て)レトロで懐かしい80年代としている辺りにスタッフのこだわりが見て取れる。一新されたキャスト陣は、81年度版の雰囲気を踏襲したかのような声質の人が起用されており、ラム役の上坂すみれ、あたる役の神谷浩史ともども好感が持てる。
10月6日に放送された『めざましテレビ』(フジテレビ系)で流れた81年度版の主演2人・古川登志夫、平野文との対談で、神谷が「過去作と比べられてどうこう言われるのは当然だと思う。でもその色々な感想も含めて僕は全部受け止めるから、とにかく(あたるを)やらせて欲しいという気持ちでオーディションを受けた」と話していた通り、再アニメ化に際してプレッシャーを抱きつつも前向きに取り組む姿勢が伺える。初代あたる役の古川と、初代ラム役の平野が、今回はそれぞれのキャラクターの親の役柄で出演しているのも、作り手の愛情と共に81年度版へのオマージュが感じられるところだ。
※長文の為以下リンク先で
フジテレビの深夜アニメ専門枠「ノイタミナ」で、目下『うる星やつら』が放送中だ。原作は高橋留美子が描いた同名漫画で、1978年から1987年まで約9年に渡って雑誌連載された。宇宙から来た押しかけ女房のラムと、軽薄かつ浮気性な諸星あたるを中心に様々なキャラクターが入り乱れるコメディ作品として、連載期間中の1981年にはテレビアニメ化。以後、数々の劇場用長編とオリジナルビデオアニメも制作されたアニメ版は、初代チーフディレクターを務めた押井守監督のフィルモグラフィーとして重要な位置づけになっている。そんな『うる星やつら』が再アニメ化!という情報が2022年1月に解禁され、高橋留美子ファンや1981年のアニメ版を知る世代からは、驚きと喜びの声が挙がったのだ。
1981年放送の『うる星やつら』(以下、81年版と表記)は、現在のようにキャラクターの絵柄が平均的に統一される総作画監督制のアニメではなかったので、各話ごとに担当する作画監督や担当パート毎のアニメーターの個性が画面に強く出るのが特徴だった。これは本作のみに限った話ではなく、1980~90年代のテレビアニメの大半が、アニメーターの絵の癖がそのまま本編に反映されていたのだ。トラブルメーカーの二枚目キャラ・面堂終太郎の登場回「面堂はトラブルとともに!」(放送第14回)で、面堂のスカイダイビングシーンでメリハリの利いたハイレベルな作画がクローズアップされ、同シーンを担当したアニメーター・山下将仁にアニメファンの注目が集まることとなった。このように突出したシーンや、個性的なキャラ作画を通して、それぞれのアニメーターが月刊アニメ誌で特集されるのも、当時のアニメの楽しみ方のひとつだったのだ。
81年版は、それまでのギャグアニメよりもハイテンポ、ハイテンションで、もともと原作が持つポテンシャルの高さも相まって、あっという間に大人気アニメと化し、放送開始の翌々年に初の劇場版『うる星やつら オンリー・ユー』(1983年)、その翌年には劇場第2作『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』(1984年)が公開された。『ビューティフル・ドリーマー』で描かれる、夢か現実か?と不可思議な世界観で展開する物語は、押井守監督のその後の作品群の原点ともいえる作風で、今なお高い評価を得ている。81年度版はチーフディレクターやシリーズ構成担当、制作スタジオの変更を交えながらも5年間にわたる放送を成し遂げた。オープニング&エンディングのタイトルバックを手がけた南家こうじや、キャラクターデザインの高田明美、アニメーターの森山雄治、西島克彦、土器手司などは、このアニメを通じてアニメファンに広く知られたと言っても過言ではないだろう。南家こうじは既にNHK『みんなのうた』で知る人ぞ知るアニメーターではあったが、81年版『うる星やつら』のヒットから、『スプーンおばさん』(1983年)、『あんみつ姫』(1986年)などのオープニングアニメを次々と制作するようになった。
さて、2022年度版の『うる星やつら』だが、ブラウン管テレビ、ラジカセ、ダイヤル式の黒電話といった小道具が出てくるところから、舞台設定は原作が発表された1980年代として描かれているようだ。一方でオープニングタイトルでは、あたるがスマートフォンを使っていて、他のキャラクターが両手にサイリウムを持ってオーバーに踊る“オタ芸”を見せるなど、2022年の今に合わせたポップな映像に仕上げている。
現代的な文化をオープニングで描きながら、本編は(今の目で見て)レトロで懐かしい80年代としている辺りにスタッフのこだわりが見て取れる。一新されたキャスト陣は、81年度版の雰囲気を踏襲したかのような声質の人が起用されており、ラム役の上坂すみれ、あたる役の神谷浩史ともども好感が持てる。
現代的な文化をオープニングで描きながら、本編は(今の目で見て)レトロで懐かしい80年代としている辺りにスタッフのこだわりが見て取れる。一新されたキャスト陣は、81年度版の雰囲気を踏襲したかのような声質の人が起用されており、ラム役の上坂すみれ、あたる役の神谷浩史ともども好感が持てる。
10月6日に放送された『めざましテレビ』(フジテレビ系)で流れた81年度版の主演2人・古川登志夫、平野文との対談で、神谷が「過去作と比べられてどうこう言われるのは当然だと思う。でもその色々な感想も含めて僕は全部受け止めるから、とにかく(あたるを)やらせて欲しいという気持ちでオーディションを受けた」と話していた通り、再アニメ化に際してプレッシャーを抱きつつも前向きに取り組む姿勢が伺える。初代あたる役の古川と、初代ラム役の平野が、今回はそれぞれのキャラクターの親の役柄で出演しているのも、作り手の愛情と共に81年度版へのオマージュが感じられるところだ。
※長文の為以下リンク先で